あなたは革モノはお好きですか?
私は大好きです。
使い込むほどに変化し、いい感じにくたびれていく様はたまらないものがあります。
でも革であれば何でもよいというわけではありません。
産地であったり鞣し方であったり、「どこのタンナー(鞣し業者)なのか」であったりと、革の世界もなかなか奥が深いのです。
ちょっと詳しい人であればアノネイ社とかデュプイ社(いずれもフランス)とか大好物かと思います。
上記の2社はいずれも海外のタンナー業者ですが、なんと日本にも世界に通じる品質の革があるんです!
それが「栃木レザー」です
栃木レザーの栃木ってあの栃木?
「栃木レザー」はその名の通り、栃木県のタンナー業者の名前です。
「今治タオル」のように、共通の産地のメーカーの総称ではありません。
栃木レザーではベジタブルタンニンなめしという、天然由来の成分をつかって硬い革を時間をかけて鞣していきます。
クロームタンニンなめしという製法もあるのですが、こちらは薬品を使うやりかたで、どちらがいい/悪いと一概には言えないのですが、ベジタブルタンニンなめしのほうが自然なエイジングが楽しめるので、革好きには好まれる傾向がありますね。
話は戻りますが、栃木レザーは「ベジタブルタンニンなめし」の技法に長けており、まさに日本が世界に誇れるタンナーなのです。
実際のところ栃木レザーってどうなの?
私も栃木レザーのアイテムは数点所有してます。
栃木レザー自体が革製品を作っているわけではないので「栃木レザー」を使用したメーカーのアイテムを複数、ということになりますね。
使ってみた感想は
「触ってて物凄く気持ちいい」
「クタレ感が出てきても頑丈」
「革の匂いがなかなかなくならない」←コレ重要
の三点です。
デザインや縫製についてはブランドの裁量によりますが、栃木レザー使用なら素材については間違いなくいい素材と言えます。
一つは手に入れてみたい 栃木レザーの逸品たち
さて、栃木レザーで検索すると色んなメーカーが出てきますよね。
ニッチなメーカーの使用率が高いのも栃木レザーの特徴です。
参考までに、オススメできるブランドのアイテムをいくつか紹介します!
■ジョッター付き IDケース/HUKURO
最初にご紹介するのはHUKUROというメーカーのIDケースです。
会社勤めの人が首からぶら下げてるやつですね。
ジョッターというのは名刺やメモなどを挟み込めるようにしたものです。
IDカードってほんとに毎日使うものですし、よく触れるものなんですね。
ポリケースだとよくわからないのですが、レザーだとあっという間にエイジングするので普段どれだけ触れているかがよくわかります。
カードホルダーの内側にふくろうの型押しがしてあって、目に見えないところも可愛い。
なお、ストラップは別売りですので、お求めの時は純正ストラップを使うか他のメーカーのにするかも検討されるとよろしいかと思います。
■名刺入れ/HUKURO
さて、これもHUKUROのものです。
名刺入れって意外といいものがないんですよね。
アルミのものやプラスチックのものもビジネスチックで悪くはないのですが、あえて財布のようにしっとりとした革のものを使うのはいかがでしょうか。
このHUKUROの財布は2つのポケットに合計50枚まではいるので、片方は自分の渡す名刺、もう片方がいただいた名刺という風にわけてつかうと便利ですね。
名刺をよく交換する職種の人は自分用にもっていてもいいですし、プレゼントしても絶対に喜ばれますよ。
■ベルト/Nippon de Handmade
ビジネス用の紳士ベルトです。
ベルトって案外酷使するもんなんですよ。
良い革であることも大事ですが、その革を活かす縫製もかなり大事です。
ユニ○ロもイタリアンレザーをつかったベルトを出してますが、縫製がダメなので長持ちしないです。
1年もすればコバがすぐに剥げて縫製がほつれてきます。
(大事につかっていたのに、2本もダメになったので自信をもっていえます)
縫製がダメになると、エイジングもへったくれもありませんからね。
その点このベルトは日本の職人さんがしっかり作っているので安心です。
靴とベルトをいいものにすると、安物のスーツでもワンランクツーランク上に見えますよ。
■シューホーンキーホルダー/AGILITY affa
これもすべらないプレゼントの鉄板です。
靴べらってあるとかなり便利なんですよね。
このAGILITY(アジリティ)というメーカーは日暮里に工房を構えており、手頃価格ながらもマニアをうならせるようなアイテムを続々と出してきます。
個人的な見解ですけど「AGILITY × 栃木レザー」のダブルネームだと間違いない、と言えます。
お値段も手頃ですし、お父さんへのプレゼントにも最適ですね!
いかがでしたか?
どれも永く愛用できる逸品ばかりです。
栃木レザーに限ったことではないのですが、レザーは新品の状態が一番格好わるいもので。
時間をかけてほんのちょっと手入れをしながら愛用すると、すこしずつやわらかさを増し、色も濃くなってきます。
合皮は頑丈ですが、劣化するとどんどんみっともなくなるので、買った時が一番いい状態です。
マニアはエイジングのことをよく「育てる」といいますが、まさに栃木レザーは育てがいのあるレザーです。
(個人的には某IL ○ISONTEよりも革質は上と思ってます)
是非、時間の経過とともに変化する革のおもしろさを味わってみてください!
レザーは栃木、ですよ!
/ネコロス