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「働くお母さん」は「休んだ分だけ頑張らなきゃ・・・」と思わなくていいんだよ

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ツイッター上でもリアルでも、働くお母さんが本当に増えてきました。

「時短勤務」や「在宅ワーク」などを取り入れている企業も徐々に増えて来ており、育児と就労が両立できる環境は以前より整っていると思います。

しかし、働くお母さんが「働きやすい社会」になっているかというとまだまだ理想からは程遠いようです。

働くお母さんの一番の悩みの種「子ども起因の欠勤」

働くお母さんの中にはよく休まれる方がいますが、その理由のほとんどがお子さんの急な病気によるものです。

正直、お子さんの発熱や発症は不可抗力なところがあり、非常に個人差があります。

いくら栄養や衛生環境に気をつけていても抗体が弱い子はすぐ病気になりますし、病気には潜伏期間がありますので、幼稚園や保育園でパンデミックが起きやすいんです。

出勤していても保育園や幼稚園から呼び出されて早退、ということもしばしば見られます。

また、台風や大雪などで登園中止や学級閉鎖になった場合も出勤できないことがあります。

お母さんをかき集めている職場はそもそも「とても忙しい」

お母さんが働いている職場の多くは、基本的にめちゃくちゃ忙しく、業務量に対しギリギリの人員で回しているところがほとんどです。

なせそうなるのか。

それはひとえに「慢性的な人材不足」にあります。

少子高齢化による労働人口不足が、少ないパイを企業が取り合うという今の図式の背景となっているのです。

だからこそ、「あなたの育児スタイルに合わせますよ。だから是非うちで働いてください」と企業は考えているのです。

お母さんが欠勤した負荷はどこが担うべきなのか

しかしながら、欠勤や早退で急に人が抜けるということは、残った従業員にそれだけ負荷が増すことを意味します。

度々そういうことが続くと、「言ってはいけないこと」とは知りつつも(もっとなんとかなるんじゃないの?)と思うのは無理からぬことです。

さらに残念なことには、企業と従業員のエージェントである「管理職」からもそのような声がときおり聞こえてくることです。

あえて彼女たちは言わないだけで、実際のところは親兄弟になんとか頼んだり、ご主人との間で調整をしたりと最大限の努力をされていることがほとんどです。


幼稚園や保育園のお迎えのための時短は必要最低限でしかありません。

お子さま起因の欠勤だって当然織り込むべきですし、そのためのバッファー(余裕)を設けていないと、残った従業員からは当然不満が出ます。

結論から言うと、お子さん起因でお母さんが休むのは当然の権利です。

しかし、その負荷を負うべきは残った従業員ではありません。

真に負うべきは企業なのです。

働くお母さんだってどう見られているかは気にしている

働くお母さんたちも、自分たちがどのように見られているかはわかっています。

欠勤のしわよせがどこに向かうかも200%理解しています。


お母さんたちだって超人ではありませんから、具合が悪くなるときだってあります。

しかし、普段子供のことで業務に穴を開けているという負い目がある為、彼女達は多少具合が悪くても無理して出勤しているんです。


ここでちょっと考えてみてください。


働くお母さんたちは、なぜそこまでプレッシャーを背負わなければならないのでしょうか。

それは、働くお母さんの止むを得ない欠勤に対し、雇用側が責任を現場に放り投げているからに他なりません。

それが巡り巡って働くお母さんに対するプレッシャーとなり、追い詰めているのが実情です。

お母さんたちは鉄人なんかじゃありません

「息子が熱が出たから帰らないといけなくなった・・・」
「それは大変だね。早く帰ってあげて! 現場は大丈夫だよ」
「ごめんね。ありがとう・・・」

このように心から言い合えるのが、本来のあるべき姿ですよね。


もしお母さんが(穴をあけた分、がんばらなきゃ)と思うのであれば、せいぜい自分の体調起因で欠勤が出たときぐらいです。

しかし、前提として「仕事」+「育児」の負荷がのしかかるお母さんだって人間なんだよ、ということは忘れてはいけません。

2つの負荷にさらされている立場のお母さんに対し「子どもが原因でいつも休むんだから、自分が体調崩すなんてありえない」というのは、あまりにも冷徹な考えです。

「ワークライフバランス」 その意味をもう一度よく考えて欲しい

一見従業員のライフスタイルを重んじているかのように多くの企業が唱えている「ワークライフバランス」

実際のところ、労働力をかき集められればそれでよし、と考えている企業のおためごかし(※人のためにするように見せて実は自分の利益を図ること。)にしか私には見えません。

ワークライフバランスを標榜している企業は、もっと本質的なところに目を向けて欲しいと思います。


女性ならではの強みを活かす「ダイバーシティ」で女性の管理職は確かに増えました。

でも、働くママにスポットがあたっているかというと全く別のことで、働くママの間にも極端な二極化が進んでいるのは悲しいことです。

私達に出来ることは働くお母さんを「知る」こと

現状の問題を解決できるかどうかは、ひとえに企業側の運営方針にかかっています。

働くお母さんとともに働く仲間として、私達にできることはいったい何があるのでしょうか。

それはまず「働くお母さん」のことを知ることだと思います。


働くお母さんと仲良しであれば、その内面の葛藤を少しは知ることができます。

しかし、働くお母さん達は、その苦しい境遇から「働くお母さん」同士で結束が固まる傾向があります。

その結束が、働くお母さんたちの実情をクローズドなものにしている側面も少なからずあると思うんですね。


私達が実情を知るテキストとしてオススメなのが「伝説のお母さん(かねもと)」です。

www.azanael.net


この本はRPGをモチーフとした作品ですが、お母さんの苦労や内面の葛藤を非常によく表現されています。

是非多くの方が手にとっていただければ、少しだけ優しい社会になるのではないでしょうか。


働くお母さんは、お子さんの為に休んでいいんですよ。

そして休んだ分だけ「私が頑張らなきゃ・・・」とも思わなくてもいいんです。

その責任を負うべきは、あなたではなく雇用している企業なんですから。



本当の意味で「ワークライフバランス」が実現する社会が来ることを願ってやみません。

いつも、本当にお疲れさまです。


/ねころす