あなたは何かサプリメントを飲んでいますか?
働きざかりの30代や美容意識の高い女性にとって、今やサプリメントは手放せないものですよね。
サプリメントの本来の役割は、食事で不足している栄養素をおぎない、健康を促進するためのものです。
しかし、今では美容関連の効能を筆頭に「なりたい自分に近づくためのツール」という印象。
例えば下記のものはサプリメントの代表格で、薬局はおろかコンビニなんかにもぶら下がっているものです。
マルチビタミン、ビタミンC、カルシウム、ビタミンA、フィッシュオイル(DHA、EPA)、ビタミンE、ビタミンB・・・
もしかしたら今あなたが飲んでいるものもあるかもしれませんね!
これら全て、飲むと健康を害する可能性があるサプリメントといえば、あなたは驚きますか?
- 規制が甘くデータ根拠が甘いものが多いのがサプリメント界隈
- どこそこの教授や医者の推薦コメントほど当てにならないものはない!
- かえって体に不調をきたす可能性もあるサプリメント
- 大事なのは「できるだけ自然に近い形」で栄養をとること
- 他にもあるぞ! 怪しい食品や健康法
- サプリメントは全く飲まないほうがよいのか
規制が甘くデータ根拠が甘いものが多いのがサプリメント界隈
サプリメントや健康食品って、実は結構怪しい業界です。
薬品と違って規制も甘いため、各メーカーが思い思い好き勝手なことを言い、サプリメントを製造&販売しているのが実情。
でもさぁ、健康にいい成分は入ってるんでしょ?
はい、有効な成分は一応入っています。
ただし、実際に健康によい効果をもたらすかどうか、厳密なテストはほとんど行われていないようなんです。
なぜならテストをするとお金もかかりますし、「効果無し」という結果であれば、商品を売ることできなくなりますからね。
また、消費者側も「ビタミンやカルシウムは昔からあるので、害はないだろう」というバイアスが働いていることも、製造者側をのさばらせている一因と考えられます。
どこそこの教授や医者の推薦コメントほど当てにならないものはない!
よく「○○大学の教授が推薦!」とか書かれてるじゃん。あれは科学的な根拠があるからじゃないの?
どこそこの医者や教授の推薦コメントは、データがないことの隠れ蓑です。
この手のエビデンスの信用性は、ラット実験についで下位のものになるので、惑わされてはいけません。
ちなみに医薬品ですら、試験中のリスク回避のために高齢者を除外して臨床データをとっているケースが少なくないというから驚きです。
ひでぇ話。もっとも薬を必要としているのは、高齢者なのに・・・
とはいえ、データをとっているだけ医薬品はまだマシで、さらに根拠の疑わしいものがサプリメント界隈なのです。
かえって体に不調をきたす可能性もあるサプリメント
まぁ、健康にプラスになるかは怪しいってのはわかったよ
健康にプラスにならないだけならまだよいかもしれません。
なぜなら、人には思い込みによるプラセボ効果というものがあるからです。
【プラセボ効果】
効果のない物質を効果のある薬物として患者に投与すると,ときに心理効果により症状を軽減することがある.この効果。
あぁ、知ってる!ビタミン剤を「酔い止め」といって飲ませたら、酔わなかったってやつだよね!
プラセボ効果はあくまで心理的な作用ですが、物理的な観点から「害になる可能性も少なくない」となったらどうでしょうか。
例えばマルチビタミンについて、全日本民医連では以下のように警鐘を鳴らしています。
必要なビタミン量は各人の食事内容によって変わります。画一的に成分を配合したマルチビタミンは、脂溶性ビタミンの摂り過ぎにつながる危険があります。
抗酸化ビタミンの効果を長期間追跡した研究で、食事からビタミンを摂っている場合は問題なくても、サプリメント利用者では逆に死亡率が高くなったという研究もあります。
また、アメリカ癌協会が長期的に行った研究では前立腺癌とマルチビタミン服用の関連性も示唆されています。
マジか・・・マルチビタミンって全面的に体にいいもんと思ってた
マルチビタミンをとることで、”なぜ不調になるのか”の原因解明にはまだ至っていません。
よって今の段階では「必ず害になる」ともいい切れないのですが、「リスクがゼロではない」ことは知っておくべきです。
また、他のサプリメントについても「健康に対して効き目が見られない」、あるいは「かえって健康を害した」というデータがあるものばかりです。
大事なのは「できるだけ自然に近い形」で栄養をとること
健康や美容において大事なのは、加工したものではなく「いかに自然に近い形で栄養素を摂取するか」につきそうです。
たとえば、カルシウムを人工的に摂取していた人は心筋梗塞リスクが高まっていたことに対し、牛乳からとっていた方はほぼ影響は見られなかったというデータもあります。
それなら牛乳飲んでたほうが100倍マシだな
ビタミンCが不足しているなら果物から取れますし、DHAはサバ缶から取ることができます。
もし強化したい栄養素があるなら、サプリメントを飲む前に「野菜」「果物」「魚」などをしっかりとるべきではないでしょうか。
他にもあるぞ! 怪しい食品や健康法
今回の記事はサプリメントについて書いていますが、怪しいのはサプリメントだけにとどまりません。
まだ何かあるのか・・・
「服用危険 飲むと寿命が縮む薬・サプリ」によれば、糖質制限やマクロビ、腰痛治療(!)についてもおおいに疑問符を投げかけています。
実際私も食事療法関係には疑問をもっていたんですよね。
マクロビ創始者の桜沢如一は72歳に心筋梗塞で亡くなっており、説得力にかけるなぁと思ってましたし。
もちろん不摂生な食事をしていた人がマクロビを通して食事が改善され、結果として健康になることはありえますから、完全否定はしませんけど。
サプリメントは全く飲まないほうがよいのか
全てのサプリメントは、飲まないほうがよいのでしょうか?
もちろん飲まないで済むなら、それに越したことはありません。
しかし、通常の食事だけでは補うことが難しい栄養素だったり、腸内環境のように「個人差」が大きい場合はサプリメントの出番ともいえます。
現代人のライフスタイルだと「ビタミンD」もサプリでとるのが良さそうだね
今回の記事の内容をまとめると以下のとおりです。
- 食事から補える栄養素はサプリメントに頼らない
- 食事から補うことが難しい栄養素についてはサプリメントで補うのもアリ
- ただし過信は避け、自身の体の変化をモニタしながら継続可否を判断する
- 異変が出たらすぐにやめて、医師の指示を仰ぐ
どれも当たり前といえば当たり前なんですけどね。
あなたの健康促進に少しでもお役にたてたら嬉しいです!
※全てのサプリメントの服用および中止については自己責任の元で行い、必要に応じ医師の指示を仰ぐようお願いいたします