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幼稚園でのいじめにどう向き合うべきか

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「いじめ」って、小学生高学年ぐらいからと思ってました・・・。


私の息子が幼稚園の年長組になった頃。
とある子どもから執拗な嫌がらせを受けていました


ある事で一気に解決を迎えるわけですが、正直かなり悩んでました。

同じ悩みをもつ親御さんのヒントになるかわかりませんが、そのことについて書きたいと思います。

 

ある日小さな変化に気づく

うちの息子は一人っ子であるせいか、性格はどちらかというと引っ込み思案。

決してぐいぐいいくタイプではないのですが、年少と年中それぞれよいお友達に恵まれたこともあり、幼稚園にいくのはとても楽しそうでした。


そんな幼稚園生活に変化がみられたのは年長組になってからです。

明らかに何かがおかしい、ということではないのですがどことなく元気がありません


どうかしたの?
 
幼稚園で何かあったの?

 

何度も聞くと、息子はやっと口を開いてくれました。


「Kくんに靴を隠された」

息子の告白

私の息子の通っていた幼稚園では、年長になると同じ学区の小学校になる子同士で組分けを行います。

Kくんとは送迎バス乗り場が同じでしたので、いずれ同じ小学校に通うことは知ってました


しかし、年少と年中ではKくんとは別々の組。

年長になって初めて同じクラスになったのでした。


送迎バスの中でKくんとはいつも楽しそうに話をしていたので、息子の話をきいて非常に驚きました。
 


「先生にはそのことは話した?」
 
「いってない」
 
 
「じゃあKくんには言った?」
 
「うん、言った。」
 
 
「なんて言ったの?」
 
「靴を隠すのやめてっていった」
 
 
「そしたらなんて?」
 
靴を隠したのは僕じゃないっていった」

 
詳しく話をきくと、帰りがけに一足先にKくんが靴箱に向かい、息子の靴を隠したというのです。

Kくんはというと、靴を必至で探している息子を遠くで見ながらニヤニヤ笑っていたとのこと。

小さな子どもが淡々と語る描写に、胸が苦しくなりました


その話をきいて妻と私は非常にショックを受けましたが、まだ小さな子供の言うことです。

どこまで鵜呑みにしてよいかわかりません。


ひとまず園と連携を取り、Kくんの動向、特に退園時をチェックしてもらうようお願いしました。

靴を隠したのに嘘をつく子供と それを怒らない親

しばらくすると園から連絡がありました。

Kくんがふたたび息子の靴を隠した現場を押さえたとのことでした。


息子の言っていたことは、全て本当のことでした・・・!


園からKくんには直接指導をし、親にも連絡を取ってくれたそうです。

私達は「これで解決した、分別のついてない子供の悪ふざけが過ぎたのだろう」と胸をなでおろしました。

Kくんのおばあちゃんの敵意

翌日。

送迎バス乗り場には、Kくんとおばあちゃんの姿がありました。

普段のKくんの送迎はお母さんですが、ときどきおばあちゃんが送迎にくることもあり、妻とも軽い会話はしていたそうです。


しかし、この日は完全に無視


おばあちゃんの表情から、明らかな敵意すら感じたそうです。


私が仕事から帰ってきた後、目に涙を浮かべた妻から報告を受けました。
 

「なんで? 普通は一言すいませんでしたって言うよね。
 
別に謝罪とか求めてはいないけど、なんでこんな態度をうちがとられないといけないの?
 
うち、被害者よね?」

 
妻からの報告には、悔しさや怒り、なにより我が子への悲痛な思いがにじんでいました。


まぁ、おばあちゃんだから、孫に過度な愛情があってそんな態度をとったんじゃない・・・?


明らかに理屈の通らないことではありますが、「後日、親御さんから何か謝罪があるさ」と言ってなだめるしかありませんでした。

普段と変わらないKくんのお母さん

しかし。

翌日、Kくんのお母さんとも顔を合わせるもいつもどおり。


靴を隠した事については一言の謝罪もなく、まるで何事もなかったかのような態度だったそうです


園経由で「その後のお子さんの様子はどうですか」と連絡を入れてもらったところ、お母さんの反応に絶句しました。
 

「まだ息子とそのことについて話はしてません。
 
ショックを受けるといけないので・・・」

 
耳を疑いました。


他人の靴を隠すという軽犯罪紛いなことをした子供に対し、即座に矯正しない親がいるとは・・・。

そして、Kくんの息子に対する執拗な嫌がらせは、だんだんエスカレートしていくのでした。

その後も続く 度を超えた嫌がらせ

その後、せきをきったように息子から毎日報告を受けました。


「今日はKくんからツバを吐かれた」
 
「今日は高いところに登っていたところ、下から引っ張られて転んだ」
 
「今日は”○○(うちの息子の名前)は好きなお友達のなかに入っていない”といわれた」

 

報告を聞くたび、私自身の忍耐はすぐに限界に達しました。


俺、もう限界やわ。直接Kの親に文句いってやろうと思うんやけど

 

しかし、妻はあくまでこう言います。


「そんなことしても根本的解決にならんやろ。 
まともな人間じゃないから、逆恨みされても怖いよ」


「何を生ぬるい」と思う気持ちもありましたが、確かに妻のいうことにも一理あります。
 
私個人に逆恨みされても一向にかまわないのですが、息子に矛先が向かうのはまずい。

再度幼稚園に申し送りをし、息子を交えて担任の先生と面談をしてもらうことにしました。


良心の「ない」人達についてまとめた記事です
www.azanael.net


園の先生には見えていなかったKくんの嫌がらせ

面談はまず「息子と先生」、そして「私たちと先生」の2回にわけて行いました。
 

「息子さんとの面談に同席されますか?」と聞かれましたが、息子自身の口から語れるところは語って欲しいと望んでいたので、二人だけでお願いしました。
 
 
いつもはあまり多くのことを語らない息子が、何かを懸命に先生に話している姿を遠目にみて、胸が痛みました
 

(ごめんな。こんな場で先生に話をすること自体もイヤなことやもんな・・・。絶対なんとかするけんね)


程なくして面談も終わり、担任の先生から呼ばれました。
 

「全部話をしてくれました。」

 
普段何かあっても先生になかなか言えないうちの子供も、私達に話をしてくれた内容を頑張って話をしてくれたようです。


先生から見えるKくんの評価は「確かにやんちゃな男の子」でした。

そして、うちの息子とよく遊んでいる印象はもっていたようです。


今後も出来る限りKくんの動向には目を光らせてくれる、と約束をしてくれたので「これで収束に向かうだろう」と安堵しつつ園を後にしました。

それでも一行に収まる気配のない嫌がらせと園の進まない対応

しかし、それでもKくんのいやがらせは収まる気配はありませんでした。
 
天性のものでしょうか。
先生の目を盗んで、息子にいやがらせを行うようになったのです。
 

話をきくと、子供とは思えない狡猾なやり方に驚かされることばかりでした。
 

「もう、他のお友達と遊びなさい」
  
「遊ぶおともだち、Kしかおらん」


うちの息子と他のお友達が遊んでいると、Kくんがことごとく介入し、Kくんとしか遊べないように仕向けていたようです。
 


心理学を多少かじっていた私に言わせれば、Kくんは完全に息子を支配しようとしているように見受けられました。
 
このままでは息子のセルフエスティーム(自己肯定感)がことごとく枯れてしまう・・・。
 
その後何度も園には連絡をいれたのですが、「善処します」との回答をもらうばかりで具体作の提示はなく、一向に収まる気配は見られませんでした。


園の対応についてもこのあたりから信用を失っていきました・・・

Kくんの育った家庭

このように子どもと思えない狡猾な手口で息子をいじめるKくんは、どんな環境で育ったのでしょうか。


Kくんのお母さんは幼稚園に入る以前に離婚し、祖父母と4人ぐらしだったようです。
Kくんを見かけるたび、新しい靴や水筒など目新しいものを身に着けてました。
 

また、うちの息子が「○○のアニメにハマっている」「動物や昆虫が好き」という情報を知ると、たちまち関連する本やDVDを見て、会話の中でマウントをとろうとする姿勢は見て取れました。
 

息子とKくんの会話の内容を聞くかぎり、Kくんは欲しがるものを何でも買い与えられていたフシがあります。


過剰な甘やかしの結果、我が子をおもちゃにしようと思ったのか


おそらく、うちの息子の靴を隠した一件を親子で語ることは一切なかったと思われます。
 
Kくんのおばあちゃんの露骨な敵視態度を見るかぎり、「むしろうちの孫のほうが被害者だ」という偏愛すら感じました。

思わぬ解決

妻とは「次の一手は園長に直談判をするしかない」と話をしていました。
 
あまり色々いうと「面倒くさい親」と思われる可能性も高かったのですが、どう思われようと構いません。


「事態さえ収まればどんな手段も辞さない」というステージまで来てしまいました。
(あくまで常識の範囲内で、ですが)


Kくんとは同じ小学校にいくことになるわけです。
ここで決着をつけておかないと、6年間も辛い思いをすることになるかもしれません


しかし、この問題はある日あっさり終焉を迎えることになります。

Kくんの母親が再婚し、引っ越すことが決まったのでした。
 
物理的に離れるのがベストでしたので、この事実を知り妻と胸をなでおろしました。


しかし、「これで良かったのか?」「もしKくんの母親が再婚しなかったら?」という棘はまだ心に刺さったままです。

子供同士のいじめに大人はどう介入すべきか

意図せず、理想的な形でKくんのいじめ問題は解決したわけですが、子供同士のトラブルの対処は非常に難しいと思います。
 
実際、うちの園には息子だけでなく他の子供でも同じような思いをしている子もいました。
 

「ぶっ殺してやる」と毎日耳もとで囁かれ、ストレスでノイローゼにまでなった子もいたそうです


園での対応は限界があるのでしょうか。
そして、いじめの責任は親にあり、解決も親同士で行わないといけないのでしょうか。


そんなわけありません。

いじめが保育や教育の場で起こっている以上、コンビニの駐車場の但し書き「お客さま同士のトラブルには介入いたしかねます」のようには済まないのです。


とはいえども、園の「日和見主義」的な対応に今回は失望しました。

いじめを無くすためのコア・マインドは「人に優劣なんてない」

ここからは、私個人の「いじめ」に対する考えです。


先日記事にしたMINDSETの本には、「学校全体のマインドセットを変えることによって、いじめをなくすことは可能だ」と書かれていました。

さらに、いじめの行われる心理的な背景に「”人には優劣がある”という誤った考えがある」とMINDSETの著者は指摘しています。


ホント、そうなんですよね・・・


www.azanael.net

 
Kくんにとってうちの息子は、「独占したいおもちゃ」の一つだったのかもしれませんし、そう考えると腑に落ちる点が多々あります。


いじめは間違ったことであり、人に優劣なんてない。いじめてもよい人間なんていない。
 
このような「コア・マインド」の醸成が学校の存在意義の一つでもあると思いますが、今の教育の現場ではどうでしょうか。
 
道徳の授業のたったひとつの章として「消化授業」になってはいないでしょうか。


人としての教育は継続的に行っていくものですし、いじめが起こったらなくなるまで取り組むのは当たり前のことですよね

いじめる側もケアを必要としている子供たちかもしれない

また、いじめる側の子供もなにがしか心の傷を負っている可能性だってあります。
 
ある部分においてはケアが必要な子供たちかもしれないのです。


いじめっ子に対しては咎めるだけではなく、「どうあるべきか」をしっかりとマインドセットした上で、小さな変化を観察し、評価してあげることも必要です


今回はKくんの親の再婚により問題は「強制終了」となりましたが、うちの息子が再び別の子からいじめにあわないとも限りません。


問題の根本解決は見いだせてませんし、現在進行中で苦しんでいる親子も世の中に沢山いると思うと胸が痛みます。


ただ、私が言えるのは

あなたのお子さんを信じ、どこまでも戦う姿勢は絶対に正しい!!

ということです。

いじめの「発生」はなくならなくても そのいじめを対処することはできるはず

学校や園は、いじめのようなことが発生したら隠蔽するのではなく、「人に優劣を見出す考えが誤っている」ことを全体で考え、どうあるべきかをしっかり子供達と対話していただきたいと切に願います。
 
そして、各御家庭では、いじめられても簡単に折れない強い心をスポーツ等ではぐくんだり、いつでも避難できる心の拠り所をお子さんに作ってあげて欲しいなと思います。


「いじめはなくならない」という言葉をよく聞きます。

それはあくまで「いじめという行為の”発生”」がなくならないわけであって、一つ一つのいじめはきちんと対処できるはずです。


必要なことは、意外とシンプルなことなのかもしれません。


明日学校にいくことを考えるだけで胃が痛くなる子供たちが、一人でも多く減りますように。