モエルライフ。

タフに時代を生き抜く為の「自分Hack」blog

幼稚園でのいじめにどう向き合うべきか

f:id:lambdaty:20190121013155j:plain
今幼稚園に通っている私の息子が、年長組になってとある子供から執拗な嫌がらせを受けていました。

ある事で一気に解決を迎えるわけですが、今日はそのことについて書きたいと思います。
 

 

ある日小さな変化に気づく

うちの息子は一人っ子であるせいか、性格はどちらかというと引っ込み思案。

決してぐいぐいいくタイプではないのですが、年少と年中それぞれよいお友達に恵まれたこともあり、幼稚園にいくのはとても楽しそうでした。


そんな幼稚園生活に変化がみられたのは年長組になってからです。

明らかに何かがおかしい、ということではないのですがどことなく元気がありません。


どうかしたの?

幼稚園で何かあったの?
 
何度も聞くと、息子はやっと口を開いてくれました。


「Kくんに靴を隠された」

息子の告白

うちの幼稚園では年長になると同じ学区の小学校になる子同士で組分けを行います。

Kくんとは送迎バスが同じでしたのでいずれ同じ小学校に通うことは知ってましたが、年少と年中では別々で、年長になって初めて同じクラスになったのでした。


送迎バスの中でKくんとはいつも楽しそうに話をしていたので、息子の話をきいて非常に驚きました。
 

「先生にはそのことは話した?」
 
「いってない」
 
「じゃあKくんには言った?」
 
「うん、言った。」
 
「なんて言ったの?」
 
「靴を隠すのやめてっていった」
 
「そしたらなんて?」
 
靴を隠したのは僕じゃないっていった」

 
詳しく話をきくと、帰りがけに一足先にKくんが靴箱に向かい、息子の靴を隠したというのです。

Kくんはというと、靴を必至で探している息子を遠くで見ながらニヤニヤ笑っていたとのこと。


私はその話をきいて非常にショックを受けましたが、子供の言うことなのでどこまで鵜呑みにしてよいかわかりません。

ひとまず園と連携を取り、Kくんの動向、特に退園時をチェックしてもらうようお願いしました。

靴を隠したのに嘘をつく子供と それを怒らない親

しばらくすると園から連絡がありました。

Kくんがふたたび息子の靴を隠した現場を押さえたとのことでした。

園からKくんには直接指導をし、親にも連絡を取ってくれたそうです。

私達は「これで解決した、分別のついてない子供の悪ふざけが過ぎたのだろう」と胸をなでおろしました。


翌日。

Kくんとは同じ送迎バスなのでいつも親御さんとは顔を合わせるのですが、その日はKくんのおばあちゃんがいたそうです。

普段は妻とも軽い会話をしていたそうですが、この日は完全に無視

おばあちゃんの表情から、明らかな敵意すら感じたそうです。


怒りで目に涙を浮かべた妻から報告を受けました。
 

「なんで? 普通は一言すいませんでしたって言うよね。

別に謝罪とか求めてはいないけど、なんでこんな態度をうちがとられないといけないの?

うち、被害者よね?」

 
妻からの報告には悲痛な思いが滲んでいました。


「まぁ、おばあちゃんだから、孫に過度な愛情があってそんな態度をとったんじゃない?」

明らかに理屈の通らないことではありますが、「後日、親御さんから何か謝罪があるさ」と言ってなだめるしかありませんでした。


しかし。

翌日、Kくんのお母さんとも顔を合わせるもいつもどおり。

靴を隠した事については一言の謝罪もなく、まるで何もなかったかのような態度だったそうです。


園経由で「その後のお子さんの様子はどうですか」と連絡を入れてもらったところ、親御さんの反応に絶句しました。
 

「まだ息子とそのことについて話はしてません。

ショックを受けるといけないので・・・」

 
耳を疑いました。

他人の靴を隠すという軽犯罪紛いなことをした子供に対し、即座に矯正しない親がいるとは・・・。

そして、Kくんの息子に対する執拗な嫌がらせはだんだんエスカレートしていくのでした。

その後も続く 度を超えた嫌がらせ

その後、堰をきったように息子から報告を受けました。

「今日はKくんからツバを吐かれた」
 
「今日は高いところに登っていたところ、下から引っ張られて転んだ」
 
「今日は”○○(うちの息子の名前)は好きなお友達のなかに入っていない”といわれた」

 
報告を聞くたび、私自身の忍耐はすぐに限界に達しました。
 

「俺、もう限界やわ。直接Kの親に文句いってやろうと思うんやけど」
 
「そんなことしても根本的解決にならんやろ。 まともな人間じゃないから、逆恨みされても怖いよ」


確かに妻のいうことにも一理あります。
 
私個人に逆恨みされても一向にかまわないのですが、息子に矛先が向かうのはまずい。
 
再度幼稚園に申し送りをし、息子を交えて担任の先生と面談をしてもらうことにしました。

園の先生には見えていなかったKくんの嫌がらせ

面談はまず息子と先生、そして私達と先生の2回にわけて行いました。
 
「同席されますか?」と聞かれましたが、私達の介入なく息子自身の口から語れるところは語って欲しいと望んでいたので、息子と先生だけでお願いしました。
 
 
いつもはあまり多くのことを語らない息子が、20分ほど先生に何かを話している姿を遠目にみて、胸が痛みました
 
(ごめんな。こんな場で先生に話をすること自体もイヤなことやもんな・・・。絶対なんとかするけん)


その後、担任の先生から呼ばれました。
 

「全部話をしてくれました。」

 
普段何かあっても先生になかなか言えないうちの子供も、私達に話をしてくれた内容を頑張って話をしてくれたようです。


先生から見えるKくんの評価は「確かにやんちゃな男の子」でした。

そして、うちの息子とよく遊んでいる印象はもっていたようです。


今後も出来る限りKくんの動向には目を光らせてくれる、と約束をしてくれたので「これで収束に向かうだろう」と安堵しつつ園を後にしました。

それでも一行に収まる気配のない嫌がらせと園の進まない対応

しかし、それでもKくんのいやがらせは収まる気配はありませんでした。
 
天性のものでしょうか。
 
先生の目を盗んで、息子にいやがらせを行うようになったのです。
 
話をきくと、子供とは思えない狡猾なやり方に驚かされることばかりでした。
 

「もう、他のお友達と遊びなさい」
  
「遊ぶおともだち、Kしかおらん」


Kくんはうちの息子と他のお友達が遊んでいるとことごとく介入し、Kくんとしか遊べないように仕向けていたようです。
 
心理学を多少かじっていた私に言わせれば、Kくんは完全に息子を支配しようとしているように見受けられました。
 
このままではセルフエスティーム(自己肯定感)がことごとく枯れてしまう・・・。
 
その後何度も園には連絡をいれたのですが、「善処します」との回答をもらうばかりで具体作の提示はなく、一向に収まる気配は見られませんでした。

Kくんの育った家庭

Kくんは母子家庭でした。
 
Kくんの母親は幼稚園に入る以前に離婚し、以降は祖父母と同居する家庭で育っていたようです。
 
見かけるたびに新しい靴や水筒など目新しいものを身に着けてました。
 
またうちの息子が「□□のアニメにハマっている」「動物や昆虫が好き」という情報を知ると、それを超えるために色々な本やDVDを見ていたりしたようです。
 

息子と話をしていた内容を聞くかぎり、親御さんはKくんが欲しがるものはおもちゃでも衣類でも何でも買い与えていたフシがあります。


過剰な甘やかし


おそらく、うちの息子の靴を隠した一件を親子で語ることは一切なかったと思われます。
 
Kくんのおばあちゃんの露骨な敵視態度を見るかぎり、「むしろうちの孫のほうが被害者だ」という偏愛すら感じました。

思わぬ解決

妻とは「次の一手は園長に直談判をするしかない」と話をしていました。
 
あまり色々いうと「面倒くさい親」と思われる可能性も高かったのですが、どう思われようと構いません。
 
事態さえおさまれば手段は問わないという考えでした(あくまで常識の範囲内で、ですが)。


ここで決着をつけておかないと、同じ小学校にいくと6年間も辛い思いをすることになるかもしれないのです。


しかし、この問題はある日あっさり終焉を迎えることになります。


Kくんの母親が再婚し、引っ越すことが決まったのでした。
 
物理的に離れるのがベストでしたので、この事実を知り妻と胸をなでおろしました。


しかし、「これで良かったのか?」「もしKくんの母親が再婚しなかったら?」という棘はまだ心に刺さったままです。

子供同士のいじめに大人はどう介入すべきか

子供同士、とくに幼稚園など分別のつかない児童のトラブルの対処は非常に難しいと思います。
 
実際、うちの園には息子だけでなく他の子供でも同じような思いをしている子もいました。
 
その子は毎日とある事に「ぶっ殺してやる」と毎日耳で囁かれ、ストレスでノイローゼにまでなったそうです。


園での対応は限界があるのでしょうか。
 
いじめの責任は親にあり、解決も親同士で行わないといけないのでしょうか。


そんなわけありません。

いじめが保育や教育の場で起こっている以上、コンビニの駐車場の但し書き「お客さま同士のトラブルには介入いたしかねます」のようには済まないのです。

いじめを無くすためのコア・マインドは「人に優劣なんてない」

先日記事にしたMINDSETの本には「いじめ」についてこのように書かれていました。
 

学校全体のマインドセットを変えることによって、いじめをなくすことは可能だ、と。


いじめの行われる心理的な背景に「”人には優劣がある”という誤った考えがある」とMINDSETの著者は指摘しています。
 
Kくんにとってうちの息子は、「独占したいおもちゃ」の一つだったのかもしれませんし、そう考えると腑に落ちる点が多々あります。


いじめは間違ったことであり、人に優劣なんてない。いじめてもよい人間なんていない。
 
人としてベースとなる部分を学校全体で教育していくことは欠かせないと思うのですが、今の教育の現場ではどうでしょうか。
 
道徳の授業のたったひとつの章として「消化授業」になってはいませんか?

人としての教育は継続的に行っていくものですし、いじめが起こったらなくなるまで取り組むのは当たり前のことです。

いじめる側もケアを必要としている子供たちかもしれない

また、いじめる側の子供もなにがしか心の傷を負っている可能性だってあります。
 
ある部分においてはケアが必要な子供たちかもしれないのです。

いじめっ子だけを咎めるだけではなく、「どうあるべきか」をしっかりとマインドセットした上で、小さな変化についてしっかり気づいて評価してあげることも必要です。


今回はKくんの親の再婚により問題は「強制終了」となりましたが、うちの息子が再び別の子にいじめにあわないとも限りません。

問題の根本解決は見いだせてませんし、現在進行中で苦しんでいる親子も世の中に沢山いると思うと胸が痛みます

いじめの「発生」はなくならなくても そのいじめを対処することはできるはず

学校や園は、いじめのようなことが発生したら隠蔽するのではなく、「人に優劣を見出す考えが誤っている」ことを全体で考え、どうあるべきかをしっかり子供達と対話していただきたいと切に願います。
 
そして、各御家庭では、いじめられても簡単に折れない強い心をスポーツ等ではぐくんだり、いつでも避難できる心の拠り所をお子さんに作ってあげて欲しいなと思います。


「いじめはなくならない」という言葉をよく聞きます。

それはあくまで「いじめという行為の”発生”」がなくならないわけであって、一つ一つのいじめはきちんと対処できるはずです。

そのために必要なことは、意外とシンプルなことなのかもしれません。

明日学校にいくことを考えるだけで胃が痛くなる子供たちが一人でも多く減りますように。