吉本興行岡本社長の会見、ひどかったっすね。
まぁあの方は経営のプロであって、べしゃりのプロではないので致し方ないのですが…
それよりも注目すべきは「否定的な意見の量」です。
いたるところで吉本興行や会見の批判が溢れていました。
ところで、みんな、そんなに宮迫さん好きなんですか?
田村亮くん好き?
せいぜいたまにアメトーークを見るぐらいじゃね?
それなのに、今回の一連の流れでは宮迫さんサイドの肩をもち、吉本興行を攻撃したくなってしまう人が多いようです。
それは何故なんでしょうか。
そんな何気ないツイートに隠された「闇」について、今日は考察してみます!
ストレス環境下で快楽に溺れるネズミ
ちょっと話が変わりますが、あなたは「ラットパーク実験」というのをご存知でしょうか?
薬物依存と環境ストレスとの因果関係について調べた有名な実験です。
実験のために用意された環境は2つ。
1つは「ラットパーク」とよばれ、広大でアスレチック要素も豊富な環境です。
そしてもう1つは「植民地」と呼ばれ、狭くて劣悪な環境です。
ラットパーク実験では、この2つの対象的な環境におかれたネズミが、「薬物(モルヒネ)いりの水」にどれだけ依存するのを調査しました。
その結果は以下の通り、驚くべきものでした。
「植民地」ネズミのほうが、薬物入りの水に溺れるスピードが早い
「植民地」ネズミが薬物入の水を飲む量は約20倍
「ラットパークネズミ」は薬物入りの水をほぼ飲まない
つまり、薬物による快楽を求める行動は、ストレスによって誘発されることが確認されたわけです。
シャーデンフロイデという薬物に変わる快楽
いくらストレスフルな環境にあっても、薬物に手を染めるひとはごくごく一部です。ここで、現代人が薬物の代わりに陥りがちなのが「他人を引きずり下ろすことで得られる快感」というわけです。
シャーデンフロイデとは…
自分が手を下すことなく他者が不幸、悲しみ、苦しみ、失敗に見舞われたと見聞きした時に生じる、喜び、嬉しさといった快い感情。
ドイツ語で「他人の不幸(失敗)を喜ぶ気持ち」を意味する。
日本語で言う「ざまあみろ」の感情であり、日本でのシャーデンフロイデの類義語としては「隣(他人)の不幸は鴨(蜜)の味」、同義の「メシウマ(他人の不幸で飯が美味い)」という俗語が近い物として挙げられる。(wikiより)
このシャーデンフロイデで得られる快楽は、脳内ホルモンのひとつ「オキシトシン」が絡んでおり、非常に強力なものです。
しかもスマホ1つあれば、コストも掛からずに簡単に手に入る快楽です。
現代人がSNS中毒に陥りがちな理由も、シャーデンフロイデによる部分が少なくないのかもしれません。
炎上に加担することで得られる多幸感
他人を引きずり下ろしたり攻撃することで、何が得られるのでしょうか。
冷静に考えるとメリットはゼロです。
相手が悔い改めることなんてまずないですし、むしろ報復を受けるといったリスクしかないわけですから。
特に、今回の吉本の件なんて、正直いって吉本興業の内部の問題です。
仮に岡本社長が真実を話そうが話すまいが、視聴者にとって何の影響もありません。
シャーデンフロイデに駆り立てる「ストレス」こそ真犯人
それなのに、「言っている内容がずれている」「50%の減俸なんてヌルすぎ」などと口々にいうのは、宮迫さんのためでも吉本芸人のためでもなく、ひとえに「シャーデンフロイデ」によるものと考えられます。つまりはストレスに晒されているってこと…!
確かに、真実を知りたい気持ちは誰でもありますし、ウソをつかれていい気になる人はいません。
ですが、怒りの本質を見ると、「正義というベールを被ったストレス解消の麻薬」でしかないことも実は多いのです。
まとめ
ラットパーク実験では、ストレスの少ない環境下のマウスが、人工的な快楽に興味を示さないことが示唆されています。もしあなたが今回の吉本興行の件で「いかがなものか」とツイートしたのであれば、それは「ストレスがヤバイぐらい高まってますよ」というサインかもしれません。
私もついそんなツイートをしてしまったので、偉そうなことは言えませんが…
そうなりそうな自分に気づいたら、別の手段でストレス解消に務めるのがベストですね。
繰り返しますが、シャーデンフロイデによる快感は中毒性が高く、「あなた個人の問題」をうやむやにしてしまいます。
ときおり「このツイートは何のために打つのか」を考えてみるとよいですね!