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【レビュー】「ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。」フミコフミオ

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会社組織は不条理だ。

例えば、選べない上司、選べない部下、選べない部署、選べない業務…。
部下や部署等、一部の条件においては選べないこともないのですが、ほとんどはガチャ的に決まります。

手札が有利なものにせよ不利なものにせよ、出世したければ嫌が応でもその手札で成果を出さなければいけないのです。これを不条理といわずして何というのでしょうか。

さて、手持ちが悪い手札(そしてほとんどがそうなのですが)の場合、選択肢は2つです。

「脱出する」か、「その手札で耐える」かのどちらしかありません。そしてどちらもハードモード。

前者に関する本は多いと思います。いわゆる「起業系」の本で、本屋で平積みになっている光景は、あなたもみたことがあるのではないでしょうか。

一方、後者に関する本は見たことがありません。そもそも「会社の不条理に耐えるスキル」だなんて、パッとしないなんだかネガティヴですからね。売れるジャンルにはなり得ないのでしょう。

でも、この「会社の不条理に耐えるスキル」こそ、今の会社員に一番必要なスキルではないかと思っています。なぜなら、不利な手札を持ちながらも「脱出しない」選択をする人間のほうが圧倒的に多いのですから。

前置きが長くなりましたが、今回ご紹介する「ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。」は、類まれなる「不条理ハック」の本なのです!

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「ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。」はこんな本

「ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。」

全52文字となんとも長いタイトルですが、著者はフミコフミオという会社員ブロガーの方です。

ブログタイトルの最適文字数32文字に収まりきれねぇ!

フミコフミオさんは、リアル社会では食品系の会社の開発営業部長というポジションだそうです。管理職なのにブログ書いてて、しかもそれがきっかけで書籍化…とは単純に凄い。

この本を一言でいうとフミコフミオさんの「会社員としてのエッセイ」です。

しかし、会社でおこった「おもしろおかしい出来事」を単に集めた愉快読み物というわけでもありません。もちろん読み物としても面白いのですが、ひとつひとつのエピソードにはフミコフミオさんならでは「理不尽への処理の仕方」があり、そこが一番参考になるんですよ。

私自身も会社員兼ブロガーですので、読んでいて共感するところは非常に多いです。

もし、あなたが会社生活で様々な悩みや葛藤を抱えているなら、この本はあなたの固まった気持ちをほぐしてくれる「足湯」のような本となるでしょう。

みどころ①理不尽上司へ対処する知恵

ここからはいくつか本書の見どころについてご紹介していきます。

あなたは、上司には恵まれていますか?

会社生活において「上司」という存在は非常に重要です。

これは自分の長い会社生活を経た経験としても断言できるのですが、「どんな上司の下で働くか」で会社生活の大半が決まると言っても過言ではありません。

いい上司の場合は上に引き立ててくれたり学びがあるものですが、引き当たる確率は「SSRクラス」(ほぼ出ないと同義)。実際は学びにも害にもならない日和見菌的な上司が多いものです。

フミコフミオさんの場合は引きがいいというべきか悪いというべきか、「猛毒クラス」の上司の下で働いた経験がおありのようで、上司のあまりにクズっぷりに思わず声を出して笑ってしまいます。

 
「親を選べない」と思春期の不良は叫んでいたが上司を選べない苦しみに比べればマシではないだろうか。親には反発できるが上司に反発することは許されない。つらい。
(引用:「ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。」より)

詳しくは本書の「何にでも「表と裏」があるって話」「ダメな人間を反面教師にしないでください」を読まれたいのですが、ここでは信じられないエピソードの数々とともに、どうしようもない上司の対処の仕方も書いてあるので必見です。

しかし、自分が当事者であったなら、よほど割り切らないと鬱にでもなってしまったのではないかと思いますね。

みどころ②意識高い系のキラキラを防ぐサングラス的思考

やりたいことをやって成果を出している人間がこの世にいるようです。

「いるようです」といっているのは、私の行動圏内にそういう人間がいないからです。目にする場といえばSNSの世界です。

正直、眩い。無駄にキラキラしています。

「やりたいことをやったら成果も付いてくるよ」というのは確かに真理かもしれません。しかし、「やりたいこと」という大陸を目指して沈んだ無数のゴムボートについて語られることがないのもまだ事実ではないのでしょうか。

もし、あなたが誰かの眩さにクラクラしているのであれば、本書の「虚しさは希望の光」を読んで欲しいと思います。

 
交換可能な歯車は、どこにでも行ける。ただし、交換可能であるためには優秀でなければならない。優秀な歯車であればあるほど、いろいろな装置で重要な位置を占める歯車になれる。優秀な歯車は何だってできる。何にだってなれる。そう考えれば歯車のような毎日の仕事も、そう捨てたものではない。
(引用:「ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。」より)

我々会社員は、よく「歯車」と揶揄されます。時計の歯車のように休みなく時を刻み続け、壊れたら「ポイ」という哀しい例えなのでしょう。

しかしフミコフミオさんによれば「歯車じゃない人っていなくね?」というわけです。事実、ジョブスがいなくなっても変わらずTOP起業であるアップルを見れば、敏腕経営者も歯車の一つであることは疑いのない事実でしょう。

まぁジョブズの例は極端にせよ、「会社員なんて使い捨ての歯車でしょ」という言葉を考えるに「客観的事実」が何一つ含まれていないことがわかります。

むしろ「(そう望んでいたのに)歯車として機械に組み込まれなかった、過去の自分と決別するための遠吠え」とも言いかえられるかもしれません。

この逆説的な視点をもつことが何の役に立つのか?それは「無駄にキラキラしている人間から発する光」をガードすることに役立ちます

ブルーライトは目に悪いといいますが、「意識高くてブルーになるライト」は頭も悪くなります。そんなものはカットし、今出来ることをしっかりやろうよという思考はもっておきたいですね。

このように、「ネガティブな事実→諦めによる沈静化→もうちょっと頑張れるんじゃね?的な再生」…といった流れは全編を通して感じられました。

「ぼくは会社員という生き方に絶望はしていない。ただ、今の職場にずっと……と考えると胃に穴があきそうになる。」まとめ

フミコフミオさんの存在は前から知ってましたが、本書で初めて文章を読みました。

「ブロガー=広告収入」というイメージが定着してしまった中で、こうして「読ませる文章で書籍化したマネタイズ」というあり方は、同じ(と言うとおこがましいですが)ブロガーとして、嬉しくもあります。

ブログのノウハウ本やサイトには「ブログで自分を出すのはナンセンス」「あなたのことなんか誰も興味がない」みたいなものも少なくありませんが、フミコフミオさんみたいに「文章の腕一本でファンを作り、稼いでいく」ような方が増えてくると、ブログの潮目も変わってくるのではないかと思います。

つまりこの本は、会社員としては「不条理に耐える知恵を身につける本」であり、ブロガーにとっては「新しいマネタイズの教科書」ともいえましょう。

とにかくエッセイとしても面白いので、是非多くの人に手にとってもらいたいと思います。
特に会社員のあなたは、ほんとに胃に穴があいてしまう前に読んでおきましょう。

以上ですたい!

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